結婚式@大阪

この土曜日は大阪で友達(同期)の結婚式だった。
ぼーっとしていたのか、なぜか新幹線に乗り遅れつつも無事ホテルで同期と合流。チェックインを済ませて式・披露宴会場へ。
会場は、受付をはじめ懐かしい同期の面々。大阪時代示し合わせたわけでもないのに同じマンションに同期が8人いるという状況があったのだけどそのときのマンションのメンバーもほぼ勢揃い。本当に懐かしい。
なんだろう。本当に懐かしいし嬉しかった。
新郎は絶えず眩しいほどの笑顔(披露宴新婦の手紙、最後の挨拶の時の涙を除いて)。新婦と寄り添った姿が輝いていた。
今回はしっかり写真を撮りたくて自分のカメラを持っていった。改めて写真っていいなと思った。芸術として自分が見出した物語を伝える手段としての写真ではなく、思い出を形に残すための写真だ。
一枚一枚、新郎新婦の眩しい笑顔や涙の瞬間を閉じ込めるたびに、同期の笑顔やふとした風景を閉じ込めるたびに嬉しさを感じた。
もっとこう撮ったら・・・っていう気持ちはあったのだけどそこは遠慮してしまった。また気の置けない仲間の幸せな席に招待してもらえることがあればできるだけ、そのときの情景を色あせずに思い出せるようなものを残していきたいと思う。
人とのつながりには色々なものがあると思う。今回は同期というきっかけを通じてつながったメンバーが集まったのだけど、大切にしたいなといまさらながらに思った。
日曜日は大阪の街を少しぶらぶらして帰途に着く。
大阪時代聞いていた音楽を聴きながら歩いたが本当に懐かしかった。
大阪という雰囲気も、街の景色も、自分の中に浮かんでくる記憶も。
式が終わり二次会会場に向かう前にホテルに一度帰った。そのときの帰り道での一枚。

夜は遮光カーテンを閉めずに眠りについた。朝日で目が覚めてその風景をおさめる。

ウェブ時代 5つの定理

ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く!
梅田望夫 (著)
石倉さんのブログの中で紹介されていたことがきっかけで手にした一冊。
いくつかの前提が異なっているとこは踏まえつつ、スタートアップやベンチャーと言う言葉を”新規事業”という言葉に置き換えて考えていた。
本の中に登場するビジョナリーな人々の言葉やシリコンバレーの文化に触れる中で自分という人間に何ができるのか考えていた。
ジョブスの言葉は2005年のスタンフォード大学の卒業式のスピーチの時のものが本の中でも抜粋されていた。当時からその素晴らしさはウェブ上でも話題になっておりいくつかのサイトで英語のスクリプトや日本語訳が出されていた。
またこれはiTMSのスタンフォード大学のサイトから音声/画像共にダウンロードできる。先日この本が出版される前に話題にのぼったことがあったので調べてみるとダウンロードランキングNo1になっていた。
私もiPodに入れて時折聞いている。2005年から聞いているがもう何度聞き返したことだろう。
自分という人間としてこの世に生まれてきた意味を理解して、自分だからこそできることに気づきたい。自分が愛してやまないことと時間を共にしていきたい。そのための努力をつづけたいと思った。
また一方で、今自分が心身を傾けていることにもっと自分を注ぎたいと思った。
上記2つについて本の中で自分にとって最も響いた言葉を一部抜粋する。

好きな人と働かねばならない。 —ロジャー・マクナミー
You have to work with people you like. —Roger McNamee
間違った人を雇ってしまうくらいなら50人面接しても誰も雇わない方がいい。会社の文化は計画してつくられるものではなく、初期の社員たちから始まって、徐々に発展していくものだ。 —ジェフ・ヘゾス
I’d rather than interview 50 people and not hire anyone than hire the wrong person.
Culture aren’t so much planned as they evolve from that early set of people. — Jeff Bezos

トップレベルのチームはマネジメント重視ではなく行動重視でなければ駄目だ。 —ゴードン・ベル
The top-level team must be “do”-oriented rather than “management”-oriented. —Gordon Bell

君たちの時間は限られている。
その時間を、他の誰かの人生を生きることで無駄遣いしてはいけない。
ドグマにとらわれてはいけない。
それでは他人の思考の結果とともに生きることになる。
他人の意見の雑音で、自分の内なる声を掻き消してはいけない。
最も重要なことは、君たちの心や直感に従う勇気を持つことだ。
心や直感は、君たちが本当になりたいものが何かを、
もうとうの昔に知っているものだ。
だからそれ以外のことは全て二の次でいい。 —スティーブ・ジョブス
Your time is limited, so don’t waste it livin someone else’s life. Don’t be trapped by dogma —which is living with the results of other people’s thinking. Don’t let the noise of other’s opinions drown out your own inner voice. And most important, have the courage to follow your heart and intuition. They somehow already know what you truly want to become.
Everything else is secondary. —Steve Jobs

偉大な仕事をする唯一の方法は、あなたがすることを愛することだ。
まだ見つかってないなら探し続けろ。落ち着いちゃいけない。
まさに恋愛と同じで、見つかればすぐにそれとわかる。
そして素晴らしい人間関係と同じで、年を重ねるごとにもっと良くなる。
だから見つかるまで探し続けろ。探すのをやめてはいけない。
The only way to do great work is love what you do. If you haven’t found it yet, keep looking.Don’t settle. As with all matters of the heart, you will know when you find it. And like any great relationship, it just gets better and better as the years roll on. So keep looking until you find it. Don’t settle. —Steve Jobs

どれほどの数の人がいても、一人ひとりの個性や経験や環境はすべて異なります。さまざまな個性や志向性を組み合わせていけば、「自分がやらない限り世に起こらないことをする」ことは必ずできる。これは誰にも開かれた考え方で、それがフラット化するこれからの時代に、仕事の上でコモディティ化しないための心構えだとも思うのです。

行動から学ぶ哲学

HBR4月号のBRAIN FOODの1つ、”BCG流チーム・ビルディング”が関心をひいた。
簡単にまとめると、

心に残るアドバイスというものは人の言葉ではなくて行動に宿っているものだ。だから他人の行動を観察し、行動を良く見てその哲学を理解して、それを自分流で取り入れていくことが大切だ。

という話だ。
そして具体的に、そうして行動から得られたアドバイスとして、敢えてでこぼこした(それぞれが異なった部分でとがっている)チームをつくること。その中で、各人がとく意図する仕事に取り組むように導き、その能力を最大限周囲に見える形で発揮できるように支援することの大切さをあげている。
チームで仕事をする時にはそれぞれが異なるバックグラウンドと仕事に対する動機付けをもっていることがほとんどだ。だからその中ではお互いに理解しがたい言動があったりもするし衝突もある。
そんなときに、1つ1つの言動に対して過敏に反応する前に、まずその言動の裏にある哲学を理解する必要があると思う。本人が自覚していなくとも、一貫性がないように見えても、その言動の裏にはどこかで一貫して繋がる当人の哲学があるのだから。
それを理解して、多様性を持ったチームから、誰しもが誰しもからできるだけ多くのアドバイスをもらって成長することができれば良いと思う。
そしてチームの中でそれぞれがそれぞれだからこそできることに集中できる環境とそれを認めあう文化をつくることができれば良いと思う。
チームのメンバーの立場からもマネージャの立場からも学びのある内容だった。

人生を切り開く「学び」の極意

人生を切り開く「学び」の極意―ローランド・ベルガー会長 遠藤功氏
改めて成長とは何かを考えさせてもらえた。
一部、印象に残っている個所を抜粋。
心に灯がともっていることを確認することができた。

学びの目的は主観を磨くこと
 そもそも勉強って何か。私は「自分の主観を磨くこと」だと思います。自分の思い、気持ち、意見は全て主観ですよね。どんなに客観的に分析をしても、最後は自分の主観で判断して、人生を切り開いていくわけです。
 人間は勉強しなくても主観を持っています。でも原始的なレベルで放置するのではなくて、主観を磨くために鍛錬する。主観の品質を高める。そして「こう思う」「これをやりたい」と主張するわけです。その主張に対して相手が「やる気があるな」「なるほどな」と思ったりします。そこに人生を切り開く突破口があるのです。
 コンサルタントは客観的な人間だと思われているが、数字やロジックを並べてもお客さんはまったく動いてくれません。最後は自分の思い込みで「おたくの会社こうすべきだ」と言い切る。その主張は、証明や裏づけが不十分かもしれない。でも社長は「そうか」と受け止めるわけです。客観的なデータだけで言っても、相手は全然反応してくれないわけです。「言っていることは、もっともらしい。でも何か気持ちがない」となる。一流のコンサルタントというのは、自分の主観をぶつけて、それをお客さんが飲み込んでくれる人なんですね。
 そうは言っても単なる思いつきではだめで、思いつきというものを吟味して、揉んで、裏づけをとって、客観的な分析というのがあって、主観を論理的に説明する能力がなければいけない。質の高い主観というのは洞察、本質を見抜いているものです。
強靭な信念は客観を超える
 マザーハウスという会社があって、山口絵理子さんという20代の起業家がいる。起業家の賞を受賞して、メディアで売れっ子になっています。何をやっているか。バッグを作っている。どこで作っているか。バングラデシュです。世界の最貧国で、ジュート(黄麻)を使って、日本で売れるようなバッグを作っている。
 彼女は元々、国際貢献がしたいということで、国連の機関でインターンをし、金だけばらまいて現地に根ざした貢献ができていない現実に直面した。そこでバングラデシュに飛んでみたわけです。そして考えた。「私に何ができるのか」と。
 「ジュートを使って日本を始め先進国でも、高いお金出して買ってもらえる商品を作る。彼らが誇りを持って売り出せる商品を作って、自分たちで稼ぐようなことをやっていかないといけない」。そう彼女は感じたわけです。これは「主観」です。
 ビジネススクールで分析したらその合理性は説明できない。早稲田のビジネススクールでケースとして取り上げた経験がある。バングラデシュで、ジュートを使って欧米など先進国で売れる商品を作れるか、可能性を検証しなさいという宿題を出した。GDPは低い、インフラは整っていない、カントリーリスクは高いと学生たちが分析するわけです。そしてみんなNOだった。こんなビジネスは成り立たないと。多分、私でもNOです。
 でも彼女は現地で工場を建てて、従業員も雇って、日本で売っているわけです。これって何なのか。彼女の強靭な信念というのは、数十の軟弱な出来ない理由を駆逐した。MBA的な知識を使えば、「出来ない」という証明はいくらでもできる。しかしそれは、「出来る、やる」という思いを覆すものではないということです。
 自分は何をやりたいのか、何ができるのか、何を目指すべきなのか。腹から沸きあがってくる強烈な思いを常に意識して勉強してほしい。単に知識を詰め込んでも、ビジネススクールで学んでも、強い主観は見つかりません。自分の心の中で探すものです。