Tips of PowerPoint

仕事上パワーポイントを良く使う。
使うシーンはプロジェクターに映してディスカッションをしながらが多い。
結果、人のパワーポイントを触る巧拙がよくわかる。
自分の巧拙はさておき、自分が意識せずに使っているショートカットを整理してみた。特に学ぼうと意識したことは無く、巧い人の挙動を見て聞いて使ってみたり自分で探したりしているうちにたどり着いたものだ。
慣れてみるとわからないが、おそらくショートカットを使いこなせるのと全く知らないのではパワーポイントにおける生産性は相当変わってくる(勿論パワーポイントを触る前に目的、メッセージへの展開、各スライドへのメッセージの割当、そのメッセージを支えるボディのコンセプトは固まっているべきだ。)
こうして整理してみると、ショートカット以外にもいろいろとなテクニックがあるなあと改めて気づく。そして整理の枠組みを、例えば考えから資料へ落とすプロセスで分けるともっと価値の高いものになったかなと思ってみたりもする。
以前エクセルのショートカットを少し書いてみたけど、あちらもまた時間があるときに整理してみたい。

スライドマスタをよく編集することがあります。
alt + V + M + S : スライドマスタ表示
alt + C : スライドマスタ閉じる
alt + V + H : ヘッダー/フッター編集

テキストは良く編集します(当たり前か)。ロジックの枠組みを考える時に場所を動かしながらまとめてみたりするので上下移動は結構重宝します。
F2 : オブジェクト/オブジェクト内テキスト全体Focus切り替え
shift + alt + ↑ : テキスト上移動
shift + alt + ↓ : テキスト下移動
shift + alt + → : インデント
shift + alt + ← : インデント解除
shift + ctrl + > : フォント大きく
shift + ctrl + < : フォント小さく

オブジェクトは同じ形を何度もつくらず一度つくったものを転用します。
ctrl + D : コピー + 貼り付け
ctrl + ドラッグ : コピー + 移動

オブジェクトの色・線・テキスト形式をそのままに形だけ変えたいときに使います。
alt + R + C + A : オブジェクトをブロック矢印へ変更
alt + R + C + B : オブジェクトを基本図形へ変更
alt + R + C + C : オブジェクトを吹き出しへ変更

この設定をしてオブジェクトの微妙なずれをなくし、スライド全体の構成をひきしめると共に、そこを崩すことのインパクトを強めます。
alt + R + I + G : オブジェクトをグリッド線へあわせる
alt + R + I + S : オブジェクトを他のオブジェクトへあわせる

私が特に使うのはグリッド。スライドののりしろ部分の幅を統一し、スライド全体の見栄えを整えると共に、そこを崩すことのインパクトを強めます。
alt + R + I + D : グリッドを表示
alt + R + I + I : ガイドを表示

オブジェクトを重ねて使う際に、重なりに統一感を持たせるために使います(下に来るものの順に組み立てれば不要のはずなのですが。なかなか。)
alt + R + R + Tオブジェクトを最前面へ移動
alt + R + R + Kオブジェクトを最背面へ移動

オブジェクト、特に線・矢印に使います。
alt + R + P + L : オブジェクトを左90度回転
alt + R + P + R : オブジェクトを右90度回転
alt + R + P + H : オブジェクトを左右反転
alt + R + P + V : オブジェクトを上下反転

オブジェクトを手っ取り早く揃えるのに使います。
alt + R + A + L : 左端へあわせる(選択した複数オブジェクトを)
alt + R + A + R : 右端へあわせる(同上)
alt + R + A + T : 上端へあわせる(同上)
alt + R + A + B : 下端へあわせる(同上)
alt + R + A + C : 左右中央ぞろえ(同上)
alt + R + A + M : 上下中央ぞろえ(同上)
alt + R + A + H : 左右に整列(同上)
alt + R + A + V : 上下に整列(同上)

オブジェクトをグループにしてまとめて編集する/解除する時はこれ。
alt + R + G : グループ化
alt + R + U : グループ化解除

のびよう

中途半端な仕事をした。直接クライアントにつながるものではなかったのだけど深く反省する。気持ちは悔しいやら情けないやらなのだけど、その気持ちに浸ってるだけでは何も解決しない。
一言で言えばもっと積極的に、責任を持って仕事にあたることだと思う。
具体的に言えば全て当たり前のいくつかのtipsになっていくのだけど。根本にあるのは積極性と責任感。
純粋な楽しみ・好奇心、そして自分らしさを忘れずに期待値を超えるべく頑張っていきたいと思う次第。

本を読む本

本を読む本
モーティマー・J. アドラー (著), C.V. ドーレン (著), Mortimer J. Adler (原著), Charles Van Doren (原著), 外山 滋比古 (翻訳), 槇 未知子 (翻訳)
素晴らしい本だと思う。
本の読み方について論理的に書かれた本。
まずその本がどのような本であるのか(小説?教養書?等)、著者の意図は何か、著者の問い・答えは何か?・・・という”積極的な読書”のために必要な規則・問いかけを体系的に定義し、4つの読書レベルに分けてステップを追って記述している。
また随所に各”読書”における重要なポイントも記述されている。
例えば、読書は”読む”技術だけで成立するものではない、観察力、記憶力、洞察力、知性の全てを要求するものだ、という話であったり、理解しているかどうかを自覚するためにはその本の要約を”自分の言葉”で語れるかどうか確かめるのが一番だという話であったり。
まさに”本を読む本”だ。
まだ読み途中につき詳細は後ほど。
[2008/3/7 0:12更新]
読み始めて途中までの感想を書いてからずいぶんと時間が経ってしまった。いざ読んでみると内容はたくさんの気づきに溢れており、じっくりと時間をかけて読んでいたためだ。
結果として今もこの本のすべてを吸収しきれたかというと自信がない。
それでも学んだこと、感じたことをまとめておきたい。そしてまた経験をつんでこの本に戻ってきたいと思う。本の中で”もっともすぐれた本の場合は、再開したとき、本もまた読者とともに成長したようにみえるものだ”とあるがまさにこの本はそういう域に達しているものだと思う。
自分が参考になると感じたのは、第4レベルのシントピカル読書と文学の読み方だ。
ちなみに、第1レベルは初級読書。文法を正しく理解してその文章が何を主張しているのかを理解するとかそういった類のもの。
第2レベルは点検読書。その本が何について書かれたものなのか主要命題を理解し、それをどのような構造で主張しているかといった本の構造を掴むといった類のもの。タイトル→前書き→目次→各章の冒頭/最後→後書きといったあたりを流し読みして掴む。
第3レベルは分析読書。時間に制約のない場合のもっと優れた完璧な読み方だと筆者は言っている。まず点検読書をして全体を掴んでから、著者の主張、それを使うために意識して使われている言葉、主張の論証の構造の理解、著者の論証結果の妥当性判断を行う。
で、第4レベルの読書シントピカル読書は何かというと、ある主題に関して、1冊だけでなく関連する何冊もの本を相互に関連付けて読むことである。単にテキストを比較するだけでなく、読んだ本を手がかりにして、それらの本にはっきりとは書かれていない主題を自分で発見して分析するのだ。
そのために5つの段階を踏む。
1. まず関連個所を把握し、
2. 次に著者に折り合いをつけさせる(著者の言葉ではなく、自分の言葉で言うとすれば著者の考えは何であるのかを考える)。
3. そして自分が持っている問いを明確にし、
4. 論点を定め、
5. 主題についての論考を分析する。
全部が同じではないが、基本的に(コンサルタントが)調べモノをする時にする読み方がこれに近いかなと感じる。その場合3から始まるが。
次に文学の読み方。全体的に極めて論理的な読書へのアプローチが展開されているが文学の読み方についても素晴らしい。
・無防備で作品に対する
・文学の中に名辞、命題、論証を求めてはならない
・良い小説の「真実」は迫真性である
・小説に対して、読者は、反対したり賛成したりするのではなく、好きであるかきらいであるかのどちらかだということを、忘れてはならない。「教養書」を批判する場合の基準は「真」だが、文学の場合は「美」であると考えてよいだろう。
・速く読むこと。作品に没入して読みふけること。没入するとは文学に身も心もゆだね、作品がはたらきかけるままにまかせることである。
また経験を重ねて戻ってきたい本だ。