地頭力を鍛える

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」
細谷 功 (著)
後ほど。
[2/16 15:15更新]
なぜこの本を手にしたのか、きっかけを忘れてしまったのだけど面白そうだと感じ読んでみた。
案の定面白い。良い頭の体操になるし、自分の思考のクセを自覚することができる。フェルミ推定をプロセスとして整理しており、人の思考パターンとその良し悪しも説明されているので自分の思考のクセを自覚した上で読むと矯正のきっかけになると思う。
本の中では知的能力を3つに分けて、xyz軸として捉えている。1つが記憶力(知識力)、1つが対人感性力、そして1つが地頭力。それぞれを形容すると、「物知り」、「機転が利く」、「地頭がいい」となる。
その中の地頭力を強めるために必要だといわれているのが、根っこの部分から順に

1. 知的好奇心(原動力)
2a. 論理思考力(守り)
2b. 直観力(攻め)
3a. 仮説思考力(結論から考える)
3b. フレームワーク思考力(全体から考える)
3c. 抽象化思考力(単純に考える)

論理思考力があくまで仮説を裏付けるもの・守りであり、その対象となる仮説が魅力的でなければ意味がないもの、また知的好奇心が無いとそれらが真に効果を発揮できない/継続的に発揮できないものであると表現されているのが的を得ていて面白い。
一般的に、プレッシャーを感じる程に自分のアウトプットへの期待値を大きく捉えてしまい、結果完璧主義に走ってしまい時間ばかりかかってアウトプットが積みあがらず、時間が無くなりそれがよけい自分へのプレッシャーとなる。というサイクルにはまる人は少なくない。
そのサイクルに入りそうだ/入っていると感じたときに、この本で示されている地頭力の枠組みを思い出し、結論から、全体から、単純に考えるのだということを肝に銘じ、プレッシャーに覆い隠されていた自分の知的好奇心を見つけて、その好奇心に従って大胆な仮説を立てて走ることができればよいのではないかと思う。
以下にフェルミに推定のプロセス、仮説思考・フレームワーク思考・抽象化思考のキーワードを抜粋する。

フェルミ推定プロセス
1. アプローチ設定
2. モデル分解
3. 計算実行
4. 現実性検証

仮説検証とは
1. 今ある情報だけで最も可能性の高い結論(仮説)を想定し、
2. 常にそれを最終目的地として強く意識して、
3. 情報の精度を上げながら検証を繰り返して仮説を修正しつつ最終結論に至る思考パターンのこと
フェルミ推定による仮説思考強化
1. どんなに少ない情報からでも仮説を構築する姿勢
2. 前提条件を設定して先に進む
3. 時間を決めてとにかく結論を出す

フレームワーク力のキーワード
1. 全体→部分への視点移動
2. 切断の「切り口」の選択
3. 分類(足し算の分解)
4. 因数分解(掛け算の分解)
5. ボトルネック思考

抽象化思考力のキーワード
1. モデル化
2. 枝葉の切捨て
3. アナロジー