働く理由

働く理由 99の名言に学ぶシゴト論。
戸田 智弘 (著)
この本は面白いと友達のコンサルタントが教えてくれたのをきっかけに手にした一冊。著者が様々なジャンルの著名人の言葉に解釈を加えてまとめている。文字が少なくて表現も平易なので読みやすい。1時間程度で読める。
働く理由というのは個々人それぞれが持っているものであり、その内容を答える本ではない。ただ、それぞれがどのような理由付けで動いているのか、何をするべきか迷った時にどのようにして道を見つけたのか/切り開いたのか、というようなところに触れられている。
自分も過去に何度か働く理由・意義というものについて考え、方向転換をする新たなコミュニティに入る等行動を変えてきた。最近もまた考えることがある。
人の生き方・言葉というのもとても素晴らしいものであり刺激的だが、自分の生き方・言葉もしっかりと見て・耳を傾けて前に進んでいきたいと思う。

「好き」の対象をただ見ているだけでは駄目だ。その対象についてじっと考えているだけでは駄目だ。いずれも「好き」の対象は自分と離れたところにある。「好き」の対象に近づき、それをしっかりとつかみ、そして組んずほぐれつの格闘を試みる。こうしたことを長い間続けていくうちに芽生えてくるもの、それが「本当に好き」の正体ではなかろうか。

生きるとは選択することだ。選択しないことは、実は自分の人生を生きていないということ。

「偶然の出来事」を「プランド・ハプンスタンス」に変えるには、好奇心、持続性、柔軟性、楽観性、冒険心の5つが必要である。

「ここではないどこかで、いつか始まるであろう物語」を夢見るのではなく、「今、ここで、一刻一秒、生身の自分がいきている物語」に目を向けよう。

幸福になる秘訣は、快楽を得ようとひたすら努力することではなく、努力そのもののうちに快楽を見出すことである。

幸福は求めない方がいい。求めない眼に、求めない心に、求めない体に、求めない日々に、人間の幸福はあるようだ。

「才能は自分の中になく、社会の中にある」
「才能は自分の中になく、他者の中にある」

仕事の効率が悪い方が、そこで働く人間達は豊かな人間関係を持つことが出来る

バフェットの教訓

バフェットの教訓―史上最強の投資家 逆風の時でもお金を増やす125の知恵
メアリー・バフェット (著), デビッド・クラーク (著), 峯村 利哉 (翻訳)
株式投資等に中途半端に手を出すことはしていないが、一度彼の考えや言葉に触れてみたくて手にした一冊。言われてみれば当たり前だけどその通り行動することは難しい、日常の中で気がつけば忘れている、そんなシンプルな部分をシンプルに突いている。
静かな語り口・当たり前をシンプルな言葉で突く力・迷いのない、かといって傲慢とも感じられない力強い言葉、内容こそ違うがドラッガーの著作と似た雰囲気を醸していると感じた。
いくつか印象に残った言葉を抜粋する。中でも最も印象に残っているのは、人は一生のうちひとつの心とひとつの体しか持つことができないというくだりだ。その前段には自動車の例が挙げられている。
もしも一生の間乗れる自動車が今手元にある一台だけだとしたら、あなたはその自動車を今と同様に扱うだろうか(もっと大切に扱うのではないだろうか)。
といったニュアンスだ。自動車は現実問題一生に一台しか乗れないということはないが、自分の心と体はいずれも一生に1つだけしか持つことはできない。
そんな大切な資産を、自分は大切にできているだろうか。
価値を上げる継続的な努力をしているだろうか。
そしてその価値を最大限発揮させることができているだろうか。

習慣という名の鎖は、抜け出せないほど重くなるまでは、軽すぎて存在を感じることができない

誰かを雇おうとするときには、誠実さ、知力、実行力という3つの資質に注目すると良い。中でも1番重要なのは、誠実さである。

挑戦しがいのある仕事は、人生をおもしろくし、自尊心と創造性をはぐくみ、世界一流の人々を引きつける。逆に、挑戦しがいのない仕事は、人生を退屈にし、自尊心の芽生えを阻み、モチベーションの低い人々を引きつける。

分散とは無知に対するリスク回避だ。

小事に規律正しく臨めない者は、往々にして、大事にも規律正しく臨めない。

考えてほしいのは、あなたが一生にひとつの心とひとつの体しか持てないということだ。常に心身を鍛錬すべし。決して心身の手入れを怠るなかれ。

質問は私たちに思考を迫り、答えは私たちに行動すべきか否かを教えてくれる。

ミスを犯さない人には意思決定などできない