父親との食事

僕は父親と腹を割って会話をする、ということを今までしてきたことがない。腹を割るどころか会話という会話をしたことが無い。小学校時代、中学校時代、高校時代、大学、社会人、どのステージにおいても、友達の話も、部活の話も、勉強の話も、ましてや恋愛の話も。
ただ、小さい頃、小学校時代、中学校時代の記憶として残っているのは、物心付いた頃から 僕は父親に気を遣うようになっていたということ、心のどこかで父親を怖がっていたということ。どの空間でも父親と二人きりになることを無意識でか意識的にか、避けるようになっていた。二人きりになったとき、自分がどう振舞えばいいのか、わからなかった。
そんな意識も、当たり前ながら成長するにつれて変化が生じてきている。最も大きい変化が生じたのは高校を卒業し、大学に入ってから。一人暮らしを始めてからだと認識している。

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