尊敬できる人

3月末を持って会社を辞めた人がいる。その人は次のCareerとして起業を選択したのだ。Projectに共に参画するという経験は持てなかったものの、志が高く、人間としても素晴らしい方で、話していて刺激を受けられる、尊敬できる人だった。
4月には入ってから偶然その人とあった。ほんの一瞬だったのだけど、軽く挨拶をして一言二言話す時間はあった。見かけて向こうから手を振られたときは、思わず”あーっ!”っと大声を上げてしまった。
お互いこれからも成長し続けよう、と握手をした。自身とこれから自分の夢に従って生きていく彼の笑顔は眩しく、また重厚な自信に溢れていると感じられた。負けたくないし自分もそうありたい、そう思って強くその手を握り返した。
何故だか分からない。彼は僕をとても高く評価してくれていた。ProjectでないTaskは少々重なったことはあるが、上に書いたとおりでProjectに共に参画した経験は無いのに。意志でお互い通じる部分があったのだろうか。僕が自分として将来どうありたいか、そのために今何をしなくてはならない/している、というような話はしたことがあったが、それで何かその人の心に通じるものがあったのかもしれない。
「自分は今までその場その場で与えられた目的に対しては常に期待を上回る結果を出してきた。でもそれを繰り返してるうちにだんだんと疑問が湧いてきた。”自分が存在する目的”は何なのか?と。で、それを突き詰めて考えた結果今回の選択に至った。それを考え始めるのに結構時間がかかったのにsagadは今の時点でそれを見て動いている。自分が若い頃にはそういう視点はなかった。早いうちに気づけてるんだからどんどん動いた方がいい。」
そんなことを言われて反省して本音を話したことを覚えている。
「自分はまだそこまで詰め切れていない。詰めた結果として今の場所に存在しているわけではないのだ。」と。「ただ、そんなことを続けていてはいけないということと、やはり自分として生まれたからには自分として存在する意義は自分で決めたい・掴みたいということは思い続けているのだ。」と。
自分として尊敬できる人間というものを正直に書くと、
・正直
・誠実
・責任を全て自分で負う覚悟がある
・人を否定せずに受容れる余裕を持っている
・自分の存在意義を考え続けられる
・夢と、それをかなえる意志・行動力を持続的に持てる
・夢や意志を人にきかせる魅力的なコミュニケーションができる
・ユーモアを忘れない
その人のことだ。
翻って、今の自分を自分は尊敬できるかと考えてみる。とてもじゃないけどできない。
・自分に正直に、自分として考えているかを明確に主張できているか?
・相手に対して誠実に接することができているか?
・自分が関係する事象の責任を自分のものとして受止められているか?
・人を否定せずに受容れることができているか?
・自分の存在意義はちゃんと考え続けているか?
・夢を忘れていないか?忘れていなくても夢を見るだけで終わっていないか?
・ロジックばかり気にして自分の夢や意志をつまらないものにしていないか?
・ユーモア忘れてカタくなってないか?
同じことをずっと考えているような気もするし、おなじところを周っているような気もする。勿論それはそれで良いことではないのだけど、さらに良くないのは考えること/動くことをやめてしまうことだ。諦めたらそこで終わりだ。
まだまだやりたい。やれる。
そう信じる。で、やる。
その人にも、自分にも負けたくないし、胸を張っていたい。