そして二次会

螺旋階段から新郎新婦が降りてくる。二次会が始まって真ん中のキャンドルに灯が点される。会場中央には二人の笑顔が、会場には拍手があふれる。
新婦が大学時代からの友達(同じサークルだった)なのでサークルのメンバーが集まった。計12名。二人をお祝いしながら昔話や近況報告にはなが咲く。そんな中余興メンバーはそれぞれ動く。こっそりと歌詞・動きを確認するやつもいれば、順調に料理とアルコールを摂取し、テンションをつくりあげていくやつもいる。僕は料理も飲み物もほどほどにしておく。
新郎新婦のクイズ、クイズに参加できなかった人/正解できなかったヒトへのプレゼントバルーンとばし、間に挟む歓談を経て、準備の時間がやってきた。
当初準備する場所として割り当てられていたロフトではスペースがきゅうくつだったので新郎新婦が降りてきた螺旋階段の上、2階で準備をさせてもらう。何事もないかのように5人は動き出す。荷物を持って。
2階の半個室スペースで5人が打ち合わせながらスーツを脱ぎ衣装をまとう。ここまでくると緊張感もひとしお。こういう失敗だけはヤダというネタ?を笑いながら話しつつ、1人はこのタイミングで最初の挨拶の内容にアレンジを加え始める。”お前それ、まあいいけど、9割方滑るぞ”という仲間のひとことには耳も貸さず。。。そこで最後の音響の段取りを済ませて一人は一足先に1階会場へ戻る。
かつらはずれていないか。上着のボタンを全部しめていないか。最初の立ち居地はどうだったか。間違えやすかった歌詞はどうだったか。最後に確認をする。
数秒後、会場からイントロが流れ始める。
4人で円陣を組み、気合を入れる。そして、1時間ちょっと前に新郎新婦が降りた螺旋階段を降りる。
まず出落ち。成功。
イントロがフェードアウトし、一人がマイクを握る。挨拶だ。
話の着地点が見えない。なんとなくでなんとかなると思っていたのか。
しかしアレンジしたネタは確実にはさむことに成功。
小笑。
・・・想定の範囲内だ。
そして音楽が流れる。会場がざわつく。成功。
4人が動き始める。ざわつきが声援に変わり始める。
歌いだしは僕。何とかスムーズに?きめてフォーメーションを変えていく。成功。
後列に下がってみるとひとりずらが横を向いてる(!)
徐々に回りだし、
落下。
瞬間4人の口元が緩むも歌と動きは乱さない。
むしろハプニング的に笑いが取れてよかった。想定の範囲外。でも成功。
最初の間奏で衣装変え。笑いとざわめきが起こる。成功。
次の間奏に入るころには僕の頭の中はその後のソロの歌いだしのことでいっぱいに。
もともと自分の動きと歌に集中していたのだけど、いよいよさらに周りが見えなくなる。
見えているけどセンスできなくなるという感じか。
そして間奏に入る。動きが一番ハードなところ。周りは見えていないけど動ききる。それぞれが自分の動きやりきれば結果としてうまくいうはずだ!と。
そして他の3人が後ろを向いて動きがとまる。
音楽が静まる。
それに伴って会場も静まる。
僕は前を向いて、しっかりキメキャラでマイクを握る。雰囲気に浸る。
・・・
・・・
・・・
口から出てきた歌詞がなんか違うがやっ(!!)
え?え、ええ??オレ何歌ってんだ!?
頭の中が混乱したまま1フレーズ何を口走ったのかったのか迷宮入り(ほんの2-3秒があまりにも長く感じた)。でも次の歌詞は思い出して安心して歌う。終盤にさしかかったところで半ばやけ。歌って踊るしかないなと。
最後は歌っているうちに、12人全員ステージ側に集めてメッセージを送る。
なんとびっくり。会場が歌にあわせて手を振っている。会場がひとつになるってこういうことかと関心(自分の力ではない。のになんだか嬉しい)
最後は割れんばかりの拍手をもらって、横に脱いていだ衣装を持ち2階へ撤収。
4人、集まって着替えながら大笑い。僕はソロで歌詞を飛ばした上、どうやら音もはずしていたらしい。そしてその後の歌詞も自信を持って間違って歌っていたようだ(記憶がない。ソロでしまった!と思った後は最後集まるところまで断片的にしか覚えていないのだ。都合の悪い記憶をシャットアウトしたか)。
そして振り付けは、猛烈なキャッチアップをみせた一人(立ち居地僕の左)が真っ白になっていたらしい。横をちらちらみながら何とか踊っていたと。
もうひとりは最初の挨拶で滑るしずらはとれるし。最後の一人は衣装変えをしているときに、ぼそっと”おなかでてる!”という声が聞こえてきたらしい(どうやら身内の犯行。確かに順調に増量してるけれども)。
それぞれちょっとの痛みとたくさんの笑いと喜びをもって、1階の自分達の席に戻る。
驚くべきことに、笑いにとどまらず、感動・涙まで誘うことができていたようだった。友達の一部が笑顔で涙を拭きながらほめてくれた(その後それぞれのミスをいじられるのだが)。想定の範囲外。大大大成功。
歌っているときに、新婦が”え?この歌誰の歌?”としきりに聞いている声を小耳に挟んだが、まあ、喜んでくれたのは間違いないし、お祝いの気持ちは届いたと思うし。目的達成ということで。
Mission Complete !!
その後、新郎新婦の会社友人の余興も盛り上がりをみせ、最後に新婦の祖母へのメッセージスライドが流れる。胸があたたかくなる。そして新郎のシッカリとした最後の挨拶を持って二次会は幕を閉じた。今回は初のサークル仲間女子の結婚式だったのだけど、男子のときとはまた違う感動があるなとしみじみ思った。
末永く幸せでいて欲しいと思う。
#4人、そして出席した12人全員が、ひとりが撮影した動画のシェアを待ち焦がれている。個人的に見るのはとても怖い。のだけどとっても見たいのだ。
今回心に刻まれた曲:


二次会プロローグ

この土日はハードスケジュールだった。笑いと感動があふれた時間だった。
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土曜日夕方18時に3/5人集合、そのメンバーであわせる。まずまずのでき、なんとかなりそうと一安心。
ひとり遅れるという話だったので先に食事を済ませる(この日集まるのは4人。残りのひとりは当日から合わせる予定)。
20時に4/5集合。遅れてきたひとりが真っ白。。。でも教えれるようになったメンバーによって徐々にキャッチアップ。
同じく20時、明日集合予定だった残りひとりから電話あり。”ごめん無理”と。。。4人でやれるように修正。そしてそのバージョンで練習。
22時、幹事のヒトから連絡あり。マイクの本数が少なくなると。もともと3本と聞いていたのが2本だったと。マイクのまわし方・立ち位置/動き修正。
23時、次の日の練習場所(カラオケ)確保。
その他合間に入れるいくつかの動きも修正を加えて、形にできそうだと思えたのが午前2時半過ぎ。朝集合ということで解散。
日曜日朝9時。メンバーのひとりが昼過ぎから合流になるという連絡あり(家庭の事情)。
10時、もうひとりから15時半頃から合流になるという連絡あり(姉の急な出産によってちょっと身動きがとれないと)(その後無事生まれる。よかった(^^)))
11時、残った2名で集合。登場のシーンで使うCDが、ケースを開けてみると入っていない。。。CDショップへ車ではしる。その後、準備のために青山、ホームセンターをまわる。その合間にファミレスで昼食を済ませる。
結局昼過ぎに合流予定だったメンバーも15時半にまとめて落ち合うことにして友達宅へはしる。
14時、友達宅にて作業。久しぶりの工作。素晴らしいアイデアとまれにみる集中力により余裕を持って完了。二人で温かいダージリンを飲んでほっと優雅な一息。あとは最後の仕上げだな!と
14時半、荷物を持ってタクシーで移動。
15時、早めに来れたメンバーのひとりと3人でカラオケへ入る。広い部屋をとることができたので机を隅に寄せてあわせる。
15時半、残りの一人も集合。本番メンバーが遂に全員揃った。早速あわせる。
。。。あわない。
誰もが気づいていたが、いざ歌詞をみずにうたってみるとでてこない。動きは鏡やガラスなど自分達が見えるものがまったくなくなると分からない箇所がいくつかでてくる。そして歌詞と動きが頭の中でリンクしているのでどちらか間違えるともう一方も間違える。でもここは練習あるのみ。
喉をちゃんとつくる必要がある/壊せない、ので本域で歌う回数は絞って歌詞と動きをあわせることに集中。
17時、前日リタイアしたメンバー合流。音響周りをお願いして段取りをあわせる。もともと何をするかわかったいたのですぐに理解。安心。
17時半、最後に衣装も着てあわせる。いけるという感触をつかんで片付けへ。
18時、会場へ移動。
会場に着くと新郎新婦の名前が見当たらない。なんでだろうと思っているとわかった。
ニ次会会場の同系列の別の店舗にいたのだ(どうりでないわけだ)。
。。。全員で急いでタクシーに乗り込んで”本当の”会場へ向かう。
18時半、受付を済ませて会場入り。本番のスペース、席の配置を確認する。
19時、懐かしい友達が続々と集まる。最近全員そろうことが難しくなっていたのだけど今日は稀に見る集まり具合。結婚のお祝いと同窓会が合わさった感じだ。
19時半、少し遅れて新郎新婦登場。頭の中でおめでとうと緊張・不安・興奮が入り混じる中でニ次会の幕が開けた。

リセット

金曜日は中学~大学時代の友達で集まる。そして久しぶりに大学生の頃のような遊び方をする。
ただただ水に浮かんでいるような、フワフワ宙に浮いているような。何にも縛られず・自分を構えずにそのままでいる時間を過ごす。ぼーっとできるというよりは好き勝手動きまわれるイメージに近いのだが。
笑いとハプニングの絶えない時間だった。
自分をリセットできる場を持つ幸せを感じる。

結婚前

土曜日に急遽大学時代からの仲間が東京に遊びに来ることになる。夕方まで仕事をして、その後夕食を共にする。大学時代を共にしているし、その友達は来年に結婚を控えているし、昔話もこれからの話も話題は尽きない。
驚くほどに脈絡なく、中身もないような話が続く。それが面白いし楽だ。
大学時代の友達は全員そんな感じでいる。以前何かの本で読んだ”即興演劇”のプロの方の話と自分達の掛け合いが重なった。即興演劇は台本がない。確かその本の中では綿密なリハーサルもないという話がされていたと思う。また複数人の登場人物がそんな状態で出てくるからストーリーの不確実性が高い。
そんな中でやってはいけないことは、”場を止めること”だそうだ。
誰かが”このレストランの料理はほんっとうにおいしいんだよ”ということをいきなり言い出したときに、”なんで今レストランにいるんだ?”と言ってしまうと微妙に場の雰囲気がずれる・どんどん話が先細りになる確率が高い、むしろ”そう、中でもここの○○は最高だよね!××のときに食べた”というように話に乗っかっていく・広げていくことで演劇がリズミカルにすすむらしい。
こういうことができる関係というのが、年を追うごとに大切に思えてくる(仕事とまぎゃくというのも大切に思わせる一因になっていそうだ)。大切にしていきたい。

友達上京

この土日は高校~大学と同じだった友達が遊びにきた。夜合流してそのまま飲みにいく。場所は適当に探して入る。
大学時代のサークル仲間は、当たり前のように社会人になってからも年に1度は集まって温泉にいったり、それぞれ出張した時にはその近くにいるメンバーに声をかけて飲みに行ったりしている。
社会人になった頃から変わらず、仕事の話はほぼ皆無。避けているわけでもないのに滅多にでてこない。勿論転職のタイミングだったり、何か相談事があるときはでてくるのだけど。後はもう日々の中に時折見つけられるネタの話。学生時代の話。
笑える話もあり、切ない話もあり。なかなか濃い時間だったと思える。
日曜日は銀座の五行へラーメンを食べに行く。食べたのは焦がし味噌。初めての味であり、とてもおいしい味だった。立地も去ることながら店内の雰囲気、スタッフのかたの佇まい・振る舞い、インテリア、食器類、その他サービスに一貫性があり、また食べる側の経験に配慮があるように感じて居心地がよかった。