少し旅をして無事日本へ戻ってきて一息。写真のことを考えた

昨日無事に日本へ戻ってきた。バルセロナを5月末に離れて2週間弱程度東へ旅行をしながら戻ってきた。時差ぼけがある以外は至って元気だ。

バルセロナを離れる前、卒業前後も含めると、

と巡って日本へ戻ってきた。一旦実家へ戻ってきて、これから東京への引越しと東京での生活のセットアップだ。

まずは一息ついて、この旅行を振り返ったり、そもそも僕がMBAで何を得たと感じているのかを振り返ってまとめたりしたい。

写真の整理だけ済ませた。上記では3,000枚を超える写真を撮っていた。この短期間に多くの場所を巡って多くの写真を撮っていると、自身の表現力の薄さを強く感じる。

自分が何に感動しているのか、何がその感動を象徴しているのかを深く掘り下げることなく、全体を収めるために超広角レンズを使って視界に入るできるだけ多くのものを収める。その繰り返しだった。それが良いな場合もあるのだが、往々にしてものを削ることで残されたものが際立つし、その逆で全てを含めた広角の写真は何も際立たない。何も伝わらない。

写真を撮る時間をおさえるためにぱっと広角で切りとって、歩きまわって旅行を楽しんだのは良かったのだけど、残った写真を見ると少し寂しくもある。

もし狭い単焦点だけを持って旅行をしていたら、きっと僕は自分の目に映るシーンでありものの何がインパクトがあるのか、何に対して自分はそう感じているのかをもっと考えていただろう。一方で壮大なカッパドキアの朝日であり、カテドラルやモスクといった建築物のそれを表現することは叶わなかったかもしれないが。

インプットを増やしたい。

これだけアウトプットをしてこの結果だ。今必要なのはインプットだ。どんな構図で何を撮るとどのように感じられるのか、表現できるのか。そのために技術的にどういう場合に何をどうする必要があるのか。

大切なのは前者だ。デジタルカメラを使っている以上、後者はデジタルな変数の組み合わせでしかない。それに、何より前者を実現するための後者だ。

ということで、また気に入った写真集やら雑誌やらを眺めて感性を養いたい。そしてカメラが欲しいしレンズも欲しい。

Left from my flat in BCN / バルセロナの家を後にする

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This morning, I left from my flat I have lived alone for these 2 years. I review the time with this room. Though the MBA program was tough, this room has always supported me and provided enough time to tackle to the cases and assignments, to contemplate with regard to my career and life with silence.

I clearly remenber that I was immediately interested in this flat when I entered and decided to contract though the price was a little bit high. As you know, the expense about flat is one of the large portion of your budget for MBA and therefore if you can limit it, you can use plenty of money for other things such as traveling. I considered it but didn’t change my mind and I now believe this decision was right.

The large one room, huge book shelf and sofa, wide view of Diagonal Street from the window in both day and night time always made my mind calm and relaxed.

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The landload was nice person. She flexibly improved some facilities and added/replaced some goods. She has trusted me and therefore the final check of the flat was very quick and easy (Of course I haven’t damaged and broken any facilities;0). She also accepted my offer that I sold some home appliances I bought in Barcelona.

I finaly left from the flat with something like nostalgia but I will go to Sao Pau hospital this evening and also will go to several countries before reaching Japan;)!

Thank you so much for the support my flat!!

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今朝、この2年間を過ごしてきた家を出た。タフなMBA生活の間、僕はこの家に支えられた。この空間は静かで落ち着いた時間を僕にくれた、それはケースやアサインメントに取り組むときもそうだし、自身のキャリアについて考えるときもそうだし、勿論人生について思いを馳せるときもそうだった。

僕はこの家に出会った時のことを明確に覚えている。実は最初にネットでみつけて何枚か写真を見た時点で気に入っていた。そして実際に物件の中へ入ってすぐにここにしようと直感した。その感覚は変わることなく契約に至った。想定していた予算より高かったのだけれども

MBA留学において家賃は予算の大きい部分を占める。だからそこをいかに低く抑えるかは十分検討に値することだ。その分を旅行やその他のレジャーへまわすこともできるのだから。僕もそれを考えたが決断は変わらなかった。そしてこの部屋で過ごした2年間を振り返り、決断は間違えではなかったと思っている。

ひとつだけの大きな部屋、壁一面を埋める(本)棚、横になれる大きなソファ、朝も昼も夜もきれいなディアゴナル通りの眺め。これらが疲れている時もプレッシャーのある時も気持ちを落ち着かせてくれたしリラックスさせてくれた。

家主も素晴らしい方だった。柔軟に家のインフラ(ボイラー等)をより良いものに変えてくれる、電球が切れればすぐに変えてくれる、家賃交渉にも応じてくれる、最終的に敷金の受取方法も僕に都合の良いよう要望に応じてくれた。僕のことを信頼してくれて、家の最終チェックもあってないようなものだった。僕が追加で買った幾つかの家電・家財の購入にも応じてくれた。握手をして、心から御礼を言って、別れた。コンシェルジュの方も同様だ。いつも笑顔で僕を迎えてくれた。

家を後にする最期は、結局いつものようにもの寂しい感覚があった。しかし、僕はこの夕方にサン・パウ病院を見に行き、明日の朝からしばらく欧州数か国を巡りながら東へ向かう旅を始める。寂しい一方でこの旅に心躍っている。

 

この家、家主の方、コンシェルジュの方、僕のバルセロナでの生活を支えてくださった方々に心から感謝し、後にしたい。

犬山城へ行ってきた

昨日は犬山城へ行ってきた。おそらく人生初。

天守は国宝指定さておりかつ現存する世界最古の様式とのこと。これまでに行ったことのある松本城、名古屋城、大阪城、高知城と比べると小さく感じたが、中に入り天守に上がるとその中の雰囲気と天守からの眺めはとても良かった。

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バルセロナの冬なのに冬らしくない鮮やかに青い空も好きだが、日本の冬の空も好きだ。

その後近くの神社に寄った。

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幾つかの神社を見ていると歴史が深いものもあれば浅いものもある。扱われている御守、絵馬、破魔矢をみていても新しく考えられたであろうものもある。ハート型の絵馬だったり、絵馬に見立てられたよだれかけだったり。

今伝統として扱われているものにも初めて世に出た瞬間がある。一切の伝統を持たない瞬間だ。それが長い年月を経て伝統となり今に残り、その伝統がそれを後世に残そうという動機を生む大きな理由のひとつになっている。

伝統を大切にする気持ちと同時に、新しいものの価値を自分で判断し手にしていく気持ちを忘れてはならないなと思った。伝統の有無を自覚なく価値判断の基準とし、新しいものの価値を認められなくなることは避けたいと思う次第。

と思い、”ハート型 絵馬”で検索してみたところ、ぱっと見だけで出雲大社でも取り扱われていることもわかるし製造・制作・印刷・販売を手がける企業がいくつもでてきた。

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熱田神宮へ初詣に行ってきた

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。

 

今日は初詣で熱田神宮へ行ってきた。日本らしい年末年始を満喫している。昨年の今頃は生牡蠣にあたったおなかを抱えトレドへ行っていた。さらに言えば12月30日の夜に生牡蠣を食べ、初日の出を見届けて程なく腹痛と発熱を迎えていた(遅ればせながら2012を振り返る)。インフルエンザでなくて良かった。

年始の熱田神宮は初詣客で賑わっていた。お辞儀をして鳥居をくぐり、途中手を清め、本堂へ。これだけの人が密集していても押し合いになることなく、ものを盗られることなくいられるのは日本ならではかなと思いながら、人の波と係の方の誘導に従ってゆっくり歩く。幸い年を明けてから気候は暖かく外にいることはあまり苦にならなかった。

バルセロナで最終学期に臨む前にゆっくりやすみ、英気を養っておきたい次第。

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↓2013年始のトレド

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2013を振り返る -承認欲求と向き合いもがき続けた1年だった

気がつけば大晦日。2013をここに振り返りたい。

1月がIESEでの2nd Termの始まりであったことを思うと、この1年はとても長い時間であったように感じる。来期がFinal Termであり、あと半年程度で卒業と考えるとMBA生活をあっという間に感じる一方で。

良いことだと思っている。自分の経験から、充実している時間というのはこういうものだ。あっという間に過ぎるように感じるのと同時に途方もなく長い時間が経っているように感じるのだ。

ということで振り返る。

1. 自分の仕事の型を拡げようともがいた1年だった

知らぬ間に自分が収まっていた仕事の型を拡げようともがいた1年だった。コンサルタントとして仕事をしてきた経験が長く気がつけばそのスタイルを当たり前のものとしていた。それを、事業会社での新規事業開発やスタートアップでの必要なことを全てやる、結果をだすという経験を通じて拡げようともがいてきた。

象徴的だったのは、スタートアップの1つでパートナー候補をリスティングしその可能性を探っていたときのことだ。創業者のひとりと自分が担当となり、それぞれリストした企業を分担して進めていた。交渉材料でありその提案書は僕がつくったものだった。インターンの期間中で、彼は1社とのパートナー提携をの話を決めた。僕のアウトプットはパートナー企業ではなく、より質の良い提案書とより意思決定者に近づいたコンタクトパーソンだった。

同じインプットをもって臨み、この結果の違い。自身の仕事のスタンスを振り返りアップデートしようと思わせるには十分なものであった。

2. 自分の居場所をつくろうともがいた1年だった

自分の居場所をチームの中でどうにかつくりあげてきたことは過去の幾つかのエントリーで触れた通りだ(いつもチームに傾聴と構造をくれた)。そのに至るまでどのようなことを考え感じ何をしてきたかということは覚えているし、とても貴重な経験であったと思う。

その後、1に書いた事業会社やスタートアップでの経験でもそう、2nd yearになりチームを解散してクラス毎に新たなメンバーで動く必要があった時もそう。常に自分がそのチームにいる意味をつくりあげ周りにそう認めてもらう努力を重ねてきた。

まだ改善の余地があると感じている。周りが上手いからだ。ひいて考えると自分をどのようにマーケティングするかという話になる。多くの仲間がそれがとても上手い。中身があって初めてそれができるという話は言を俟たない。しかし中身だけあってもそれを最大限発揮するためのポジションは自然とはできあがりえない。

3. 自分が何をしたいのかを考え続けた1年だった

自分の経験を拡げる程、自分が何をしたいのか、するべきかのオプションが広がり、どうするべきなのかを考え続けた1年だった。

留学に際して考えぬいて書いたEssayのVisionとはまた異なる新たな考えはいくらでも生まれ、フットワークの軽さでありノリの良さでありを大切にしたい(テンポとノリが大切だから自分の判断基準はシンプルにしておきたい)と思うと同時に、まさに左記のエントリーの中で書いた判断基準、そしてその先にある何を自分が人生を通じて成し遂げたいのかというビジョンは定まりきっていない。

仮説を立てていくつか行動を起こしてきた、その結果が見えてきたものある、いずれにしてもMBAの卒業はひとつの節目になるだろう。モラトリアムともとれるが、立ち止まることなく考え納得の行く道を進んでいきたい。

4. 周りと違うことを楽しめた1年だった

IESEの1st yearは全て必修科目だ。1日3コマのクラスと幾つかのスペイン語のクラス、加えてキャリアに関するセミナーであったり追加のクラスが入る。結果、1st yearは多くの時間の使い道が自ずと決まってくる。しかし1st yearが終わってから、2013の秋からは一転して自由度の高いカリキュラムとなる。

1st yearとのコントラストも多分に手伝ってのこととは思うが、自分で考え、時間の使い道を決め、その機会を獲得していく、自分なりの道を歩めるということはとてもエキサイティングだ。クラスと並行して2つのスタートアップで働いたこと(2つのベンチャーで働く)もそうだし、その他にも幾つかの経験がある。

勿論これは全員に言えることだ。それぞれが異なる道を歩んでいるからこそたまに会って話をするのもまたこれまで以上に楽しくなるはずだ。

 

全てが楽しかったわけではない。その裏には苦しい思いをしたこともある。仕事の型を拡げる裏には、自分の居場所をつくってきた裏には、自分の思い通りに結果をだせず、周りを動かせず歯がゆい思いをした経験がある。自分の過去の経験によって自覚なく満たされていた他者承認欲求が満たされなくなり、自分がいかに他者に依存していたかに気づきそれに苛まれたこともある。自己承認欲求をうまく満たすことができずにそれを行動に繋げられずに感情的になったこともある。得たい機会を得られずに苦しい思いをしたこともある、そこでもやはり承認欲求はついてまわる。

こうした自分の弱さと向きあってきた経験は、(勝手ながら)他者の弱さを慮る仮説を一層深めてくれるものであるし、自分がその状況にて嬉しかったこと、突破するために効果的だったことは、他者が似た状況にいた時にどう振る舞うべきかの仮説を与えてくれるものだと思っている。

成功だけの人生はない(逆も然り)。こうした経験が、論理だけではなく人の根底に流れる感情を理解し、それと論理を整合させ本来望む道を見出してそこを進んでいくための必要なものになると思えている。

 

盛りだくさんの2013であった。もっとチャレンジしていきたいと思う。

最後に、上記の中で出会ってきた、お世話になりつながりを深めてきた全ての方に心から感謝だ。