競争戦略論Ⅰ

競争戦略論Ⅰをちょっと前に読み終えた。
濃い。
当たり前の話だが、大切なのは現実の中でどうするか。普段の仕事にしてもそうだが、フレームワーク、その内容の背景・裏付けをどれだけ知っていても、大切なのは”で、この事実ってどう解釈するの?”、”で、その結果があるからどうするの?”という部分だと考えている。
フレームワークを使うために現実があるのではなく、現実を整理し、より確度の高い戦略を導き出すための道具の1つとしてフレームワークがある。
種々の理論も良いけど、もっと現実のビジネスから学び、現実のビジネスに多くを還元していく必要がある。

今ひとつの感想を抱いたこの本ではあるが、今でこそ古典的なフレームワークとなった、5F、VC、競争戦略を0から生み出した、ということを考えると、それに関しては本当に素晴らしいことだと思う。
自分はそれらを見て、今という時代にいることで自分の考えなりを広げることができているのだから。
今後何度も読み返していくことで、自分の中でのこの本の価値は大きくなっていくと感じる。

クリティカル・ワーカーの仕事術

クリティカル・ワーカーの仕事術を読み終える。
先日の餃子パーティで酔っ払いながら友達がお薦め書籍として貸してくれた。自分も酔っていたので借りて帰った次の日には借りたことも忘れていたのだけど(^^;)、最近の自分のぱっとしないパフォーマンスについて考えていて、仕事の仕方をもう一回見直してみようかな、と思い立って読んでみた。
最近色々と考えを巡らせていた–自分の中でどうあるべきか、GAPは何で、それを埋めるためにはどうすればいいのかを考えていた–からだろうか、PPTにまとめながら読んでいたのだけど2時間もかからずに読み終えることができた。
まず、クリティカル・ワーカーって何だ?ということについて(自身の解釈)。
●クリティカル・ワーカーって何だ?
過去の経験や知識に囚われず、現在の自分を最大限活用することで、これまでにない成果とそれを生み出す方法を創造する人間のこと。

そしてこの本から得たもの。4つある。
●「何を」よりも先に、まず「いつ」を決めろ。
●全力で走れ、そうしないと転べない。本気の学びは無い。
●孤軍奮闘ではなく、プロデューサーとして動け。
●走る過程で「勝ちパターン」を見つけろ。それを軸に幅を広げろ。

理想を追い求めようとすると、つい「いつ」をないがしろにして、「何を」を考え続けてしまう。大切なことではあるが、それではビジネスは前に進まない。まず「いつ」を決めた上で、理想を追いかける。その時間的なプレッシャーが理想を実現するための具体的なアイディアを生み出す。
クリティカル・ワーカーはその特性から、壁にぶつかる事が多い。またその過程で周りとぶつかることもある。その中で大切なのは、自分が信じるやり方を全力で貫くこと。その過程で壁にぶつかって転んでも、起き上がって走り続けること。全力で走って、転ぶ経験から、”なぜ転んだのか”、”次転ばないためにはどうすれば良いのか”を学ぶことができ、そのサイクルを繰り返すことで一段高いレベルで転ぶことができる。
上記のように、自分のやり方を貫くことは大切だが、それと、それを一人でやり抜こうとすることは異なる。問題解決の中心に自分の考えを置きつつも、それを達成するためのRoleを割り振り、チームとして実現していくための力が必要である。それをプロデューサーと呼んでいる。
仕事を続ける過程で、自分が意図したとおりに結果を出せたパターンを意識しておく。自分の強み、それを使った勝ちパターンを覚えておくことで、それを活かして成果を上げられるようになる。その強みによって自分を”代替の利かない”存在として確立し、それを軸に幅を広げていくことでより大きな、より自己実現に近いレベルの仕事をこなせるようになる。
勿論全てが全て自分本位で進められるわけじゃないし、それがベストだとも思わない。ただ、自分としてどうあるべきだ、というものがあり、それに対して踏むべきプロセスを描けているのなら、それを自分の中にしまってしっくりこない今のやり方に中途半端に従うよりも、自分のやり方を主張するべきなのだろう。
それが”自分の”価値を出す第一歩だろう。
そのために色々と学習しつつ、日々仕事をしているわけだし。我慢するのはあまりに勿体ない。