不動心

不動心
松井 秀喜 (著)
タイトルと著者に引かれて衝動買い。
自分に対する厳しさと優しさのバランス。その根底にある平常心。
詳細は後ほど。
[2008/3/6 23:44更新]
結構な時間が経ってしまったのだけど更新。
この本を読んでいて感じるのは松井秀喜という人間の人としての成熟だ。
その成熟というのはバランス感覚なのかなと感じている。
自分の未来における使命と、自分が抱えている未熟さ/変えられない過去とのバランス。
自分のプロフェッショナルとしての意識と環境の変化や文化の違いを柔軟に受容れるバランス。
平常心を忘れない努力をする一方で、プレッシャーに思いっきり浸る必要性も理解するバランス等。
バランスをとることと、今の自分がバランスを取れる範囲に自分を閉じ込めることの違いを理解しつつ、プロとして自分のやるべきことに集中していきたいと思う。
印象に残った言葉を以下に一部抜粋する。

僕は困難に直面した時「今、自分にできることは何か」と自問します悔やみ、落ち込むしかないのでしょうか。多くの場合、そんなことはありません。きっと、前へ進める選択肢があるはずです。

悔しさは「過去」ではなく「未来」へぶつけるのです。

心が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる

怪我をして、僕にとって野球とはなんだろうとも考えました。大リーグを経験したことで野球に対する考え方が変わったかといえば、そんなことはありません。「野球は自分のいちばん好きなもの」という以外に、巧く表現できないのは変わらないのです。
 もし好きな野球ができなくなったとしたら・・・・・・。指導者になるなど、野球に関わっていくことはできるでしょう。でも、今はそんなことは考えません。
 現時点での僕は、プロのアスリートです。プロである以上、1日24時間、ちょっとでも頭から野球を切り離してしまうことがあってはいけないと思うのです。好きなポップスやクラシックを聴いて気分転換しているときも、本を読んでいる時も、気のおけない仲間と騒いでいる時も・・・・・・。
<中略>
プロというのは本来、そうあるべきものだと思います。