全部ひとりで背負ってみると強みにも弱みにも気づく

自分の過去を振り返るとキャリアにおけるほぼすべての経験をチームでしてきたと思う。メンバーであった時もあればリーダーであったときもある。何にせよチームで動いてきた。チームでミッションを背負うと、その実現のためにアウトプットを定義して、タスクを考えて、分担を決めて、動く。そういった経験を終えるごとに、自身のパフォーマンスを省みる。

うってかわってひとりで全部背負ってみると強みも弱みも気づく。

もともとチームの中で自分が強みを発揮できるタスクを背負ってきたからなのか、弱みを避けてきたからなのか、自分の弱い分野を得意とする仲間が補完してくれていたからなのか。これまでチームの中では気づかなかったところに、ひとりで動くと気づく。

第一義に、一人で背負うということは自分一人で全て責任を負うということだ。責任を負うということはそれを全うするために適切な手段を選び実行し無くてはならないということだ。矛盾するようだが、そのためであればチームでない他人であっても必要とあらばその分だけ巻き込まなくてはならないということだ。

その難しさを経験して、そんな中で自分のパフォーマンスがいかにチームで動くときとくらべて低いかを自覚して、ひとりで何かを背負ってもがいている人がいたらその人をサポートしたいと強く思うようになる。その環境にいる人のパフォーマンスが思わしくなくとも – それは結果に責任を追っている以上結果が悪ければその人の責任であることにかわりはないが – 当人を責めずに他の解釈をして助言をするなり何なりの対応ができるようになると思う。

都合がいいような気もするが、まあ人間こんなもんだろうという気もする。経験が自身の想像の及ぶ範囲を広げてくれる。その想像力が他人を慮る力になると思う。

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