地力

最近めっきりblogの更新頻度が下がっていたのは、これまでの経験と比べて最もタフなプロジェクトに入っていたからでした。タフといっても何かトラブルが発生したとかそういう話ではなくて、純粋に難しかったのです。だからプロジェクト自体が右往左往していたのかというとそういう話ではなくて、圧倒的に頭のキレるパートナーとの仕事で自分の甘さを日々痛感していたのです。
序盤にちょっとしたメンバー変更があって、急遽担当パートが増えたということもあったのですが、どうも自分の中でキレがないと感じていました。こたえるべき問いの設定に曖昧な部分があったり、その時点での自分なりの答えを明確に持てていないところがあったり。
なんでだろうと同僚と話していて気づいたのですが、自分にとってnewの分野だったのですね。これまでいくつものプロジェクトを経験してきてた、それなりに多岐に渡っていて、特に得意分野も苦手分野もなくやっているつもりだったのですが(いや得意分野ってなきゃいけないとも思うんですけどね)今回はその分野外ではないのかと。っていうかそもそもどの分野に入るんだろうこのプロジェクトと。
そもそも自分の中に今回のプロジェクトで活かせる材料が、これまでのプロジェクトと比べて圧倒的に少なかったんですね。
振り返れば得意も苦手もなくやっていたつもりだったプロジェクトたちもある領域に括れるもので、今回はその領域の外だったんだと。
そうなってくると、当たり前なんですが、地力で勝負する場面が増えます。
となったときに今まで特定領域で、自分の中にストックがあることによって隠されていた地力部分の弱点が露呈するわけです。論点思考だったり、仮説思考だったり、論理的思考だったり、リサーチスキルだったり。
これは自分にとって新鮮であり、苦しくもあり、そして有難い経験でした。
これほど自分に足りない部分を感じたことはなかったし、価値を出すのが難しいと感じたことはなかったので(価値を出すのが簡単だと感じたこともないのだけど)。
一方で、この経験を今することができていなかったら、今自分の地力の弱い部分に気づくことができなかったし、そうしたらそこを改善しようと考えるとさえできなかっただろうから。そしてそれはいつかどこかで、遅かれ早かれ気付かされるものだろうと思うから。早いに越したことはないだろうと。
no planですこし長めの夏休みに入りますが、自分の仕事について改めて振り返ってみようと思います。