「共感」で人を動かす話し方

ロジックだけでは思いは伝わらない! 「共感」で人を動かす話し方
菅原 美千子 (著)
昨年、パートナーからsagadの強みは人間力だと言われた。おまえは人を動かすのがうまいと。嬉しいがどうにも自覚がない。単体での力が甘いということだなと解釈している。とはいえ気になる自分の強み。こういう状態でソフト系の話にいまいちど触れてみようと手にとった本の1つがこれだった。
人を動かすのが下手な人は何人か目にしたことがあるがそれがレアなケースであって自分がうまいわけではないというのが自分の中の理解だ。ちなみに人を動かすのが下手だと思える人の特徴を次にぱっと思いつく範囲でランダムに書いてみる。全て私の独断だ。

・自分は(相手より)正しいという前提にたっている
・相手の能力を過小評価している
・性悪説に基づいて相手の反応を解釈している
・相手にレッテルを貼り、そのレンズを通して相手をみている
・相手の反応(事実)よりも自分の考え(思い込み)を優先し、その矛盾にフラストする
・目標達成は自分の仕事であり相手はその手段だと思っている
・相手の背景に関心がない(自分と関わる部分だけをみている)
・感情はノイズだと解釈する(重要性は頭で理解しているが)
・感情を併せて人に頭を下げることができない

書きながら、自分もそういう時があるなと反省する。
ということで本の内容へ。
とてもわかりやすい。平易な言葉で書かれていて、かつ具体的なところに踏み込んで書かれている。
まず最初にここから入る。

P.24
アリストテレスは、相手の行動や考え方を変えさせるためには、次の3つの要素が必要だと説きました。
①論理(ロゴス)
②感情(パトス)
③信頼(エトス)

で、特に論理以外の2つについてどのように扱えば良いのか、フレームワーク、事例、tipsが書かれている。共感を得るためのストーリーの種類・フレームワーク・組み立て方、その伝え方・事例、リーダーとしての振る舞い(部下の共感を得て動かすため)、普段の会話でのコツなどなど。
これまで手にしてきたソフト系の本の内容をわかりやすくまとめたように感じた。入門編に適した一冊ではないだろうか。
特に印象に残った部分を次に抜粋する。

P.110
信頼はどこから生まれるのでしょうか。それには3つの要件を満たす必要があります。
①その人の話を信じられる
②言行一致
③一貫性がある

P.119
リーダーとしてのファウンデーションをつくるための自分への問いかけ
・リーダーとして、これだけは必ず守るというルールを一つ挙げるとしたら?
・リーダーとして、一番大事にしたいことは?
・チームメンバーからどういうリーダーだと思ってもらいたいか?
・リーダーとして、何があってもこれだけはしない、と思うことは?
・リーダーとして、メンバーのモチベーションを上げるためにできることは?
・チームメンバーが、リーダーとしての自分に期待していることは何だろうか?
・チームでこの1年間つくり出したい成果は何だろうか?

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