オーデュボンの祈り

オーデュボンの祈り
伊坂 幸太郎 (著)
先に死神の精度を読んだのだけどここからは順を追って。非現実的なようで現実的なような不思議な島と本州を、現在と過去を往来しながら進む物語。もつれた糸が1度に解れるようなクライマックスはなく、ゆっくりともつれていった糸が部分的にゆっくりと解れていきながら先が見えていくような話の流れ方をする。
今はラッシュライフを読んでいるところだけど、複数の決して単純ではない複雑な過去や個性をもっていながらそれを感じさせない登場人物、交錯する物語、飄々クールに進んでいく話(全体にビビッドというよりは淡い水彩画/水墨画のようなイメージ)というのは伊坂さんの作品の特徴なのかなと感じている。

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