死神の精度

死神の精度
伊坂 幸太郎 (著)
今日はいくつか会議がありながらも久しぶりに心がゆっくりなモードになれたので小説に手を伸ばす。読みたいと思った本はすぐに買ってしまうため家の本棚には読みたいけどまだ読んでいない本が結構な数ある。その中でたまたま手を伸ばしたのがこの本だった。読み始めて短編集だということに気付く。昨日の鳥居みゆきの作品も短編集だった。奇遇だ。
ゆっくりなモードにはとてもよくあう一冊だったと思う。死神を通して映る世界は何が起こっても静かで、色合いも少なく感じられる。それぞれが短く、その後のストーリーを読み手に任せてくれるので頭を使うことなく想像に身を任せられる。
様々な登場人物の短い人生(7-8日間)が綴られる中で時折人生が交錯している点や時間の経過を感じさせる描写があり全体にまとまっているように感じさせる。
ふと思ったが、鳥居みゆきのものと比べるとプロットがシッカリしていると思う(当たり前か)。どちらも違う面白さがあるのだけど、こちらの方がプロットが整っているというか安定しているというか。
また時間があったら違う作品にも手を伸ばしてみたい。