カミングアウト・レターズ

カミングアウト・レターズ
砂川秀樹 (著, 編集), RYOJI (編集)
以前参加したラブックで、いつもお世話になっている先輩が持参されていた本。気がつけばちょうど2ヶ月が経っている。
持ってこられた方を見て本を選んだので内容が何であるのかも知らずに読み始めた。最初はカミングアウト、手紙、感動というようなキーワードが目についたので、何か隠し事をしてきた人がそれを告白するやりとりを綴った本なのだと思っていた。いざ本を読み進めると確かに間違ってはいないのだけどその隠してきたこと/告白することの内容に目がとまる。なるほどそういうことだったのかと。
自分はこれまで大きな隠し事をしてきたことがない、結果それなりの覚悟をした何らかの告白をしたこともない。それでも読んでいて感じるのは、その告白と、もしかしたらその後の(結果から見れば)一時的な衝突がどれほど人と人との深い絆をつくる上で大切なのかということだ。そして、手紙という手段が、いかに自分を冷静に見つめなおし、本音を整理してきちんと相手に伝える上で素晴らしいものなのかということだ。
amazonの書評を読んでいても、こういう個人の深い部分に根ざした内容の、(表面上でも)感情の揺れを抑え、覚悟を決めたメッセージというのがいかに相手の深い部分に刺さるのかということを感じる。

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