新規事業がうまくいかない理由

新規事業がうまくいかない理由
坂本 桂一 (著)
著者自ら新規事業をいくつか生み出してきた経験、そして企業の新規事業立ち上げを支援してきた経験からの学びをまとめた一冊。何らかのフレームワークや理論が提供されているわけではないが、1時間程度で読めるし内容は良い。
僕は新規事業戦略策定や事業検証、また企業が継続的に新規事業を生み出すために必要なケイパビリティを獲得するために何をどうすべきかといった課題と対峙することが多いのだけど、そのときに感じることと重なる部分もいくつかあって、うなずきながら読んだ。

P.20
企業内起業のほうがいくら経営資源に恵まれていようが、失敗したら帰る場所がないという覚悟で襲いかかってくる集団に、簡単には勝てそうにありません。

P.34
彼らが成功を収めたのは、調べることではなく、新しいシナリオを自分たちの頭で考えたからなのです。
(中略)
考えるというのは具体的にいうと、あらゆる仮説を出し、そのなかからもっとも勝てる可能性が高いものを選び出すことをいいます。

P.90
どんなに優秀な頭脳で検討しても、未来のことを正確に予想することはできません。それよりも、問われるのは、矛盾や無理が出てきたら、その都度何度でも書き換えるという柔軟性と執念のほうなのです。

P.167
まずは成功体験を持つことから、好循環は始まります。
そのために、あらゆる方法を使って、第一号の成功を生み出す。それこそがスタートです。

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