専門性とばか

27日はベンチャーを経営されてるYさんと食事。22時前くらいにお店に入ったのだけど、久しぶりにお会いしたこともあり、お互いの仕事の状況、キャリアについて、プライベートについて、いろいろと話が弾む。その中で印象にあった(かつBlogに書きやすい)話を書くと2つあった。
●自分の専門領域って、CxOで考えると何なの?
 ”今の”自分がCxOになるとしたら、xって何が入る?という話。聞かれてみると結構すらりとは答えられない。Sを入れられるほどStrategyって自分の強みだっけ?Mを入れられるほどMarketingって…Fが入るほどFinanceって…Oが入るほど…、不思議とEはあまり考えなかった。これを考えると、CxOレベルに当てはまるレベルまで自分の強みが何なのか普段意識して動いてるかということ、また自分が何を自分の専門にしたいのかということに意識を向けられる。
 中長期的にどうありたいかって言うのを考えるのも大事だけど、今前の前にあるたくさんのチャンスを自分でどう生かしていくのか、自分の何をどうやって磨いていくのか考えながら生きていくことも大切。
●経営者になって変わったのは”ばか”をやれるようになったこと。
 Yさんが今年一年を通して変わったことは何か、という話になったときの答え。”ばか”やれるようになったかな、と。それまでは投資家との会話にしてもその他の会話にしても、どこかで必要以上に胸を張るというか、自分のVision、Missionそして戦略や戦術というものを”キレイ”に見せること、そしてそれができる自分であることをメッセージしようとしていたところがあったのだけど、この一年でそいういうのがなくなったと。事実わからないものはわからない、ただやりたいことはある。だとしたらそれをうまく考えられる人、うまく形にできる人の力が必要だって言うのは自明だし、そこは素直に聞けばいいんだと。
 DeNAの南波さんが似たことを言っていたのを思い出した。Consulをやっていたころは自分が”ばか”だなんて言うことは表に出せなかった。むしろそれは隠すべきことだった。でもベンチャーを立ち上げてからは、素直に”ばか”なんですってカイミングアウトできるようになった、と。徹底して磨かれたロジックや動かない膨大なFactなんかよりも、わからないけどやりたい、力を貸してほしいっていう不器用だけど確固たる意志の方がよっぽど人を動かすことができる。無理してかしこぶる必要なんてないと。
後はプライベートの話は具体的なベンチャーの支援の話。僕らのように何らかの組織に属して、そこで守られてビジネスをしている人間とはまったく違う、自分のMissionを果たすためにリスクも全部背負って日々戦っている方に自分が何ができるか。改めて考え直した。

伝えたいメッセージ

最近はひょんなことから色々な人にInterviewする機会に恵まれている。何かしら秀でた方、優秀な方に時間をとっていただいて、色々と話を聞かせてもらう。話の内容も刺激に満ちているし、自分として素直にディスカッションができるし、結果として何らかの”つながり”も生まれたりするわけで本当に嬉しい機会だ。Prj workの合間を縫ってスケジュールを調整したり、Interviewの内容を記事に仕上げたりするのには、そもそもの準備の段階から色々と時間をかけるのだけど、それでもやはり楽しかったら何とかしてしまう。時間もつくれている。
そんな中、先週は特に大事なInterviewがあった。そしてその大事なInterviewに限って、諸般の事情から、そのインタビュー記事を読むオーディエンス、彼らが望ンでいるメッセージ、本人が伝えたいメッセージ(仮説)等々、定義の不十分な状態で臨んだ。ただ、個人的にも非常に興味のある方だったし、めったに無い機会なので、なんていうんだろう。デジタル録音機?のようなものを持ってInterviewに臨んだ。
Interviewはとても楽しかった。その人の志の高さ、迫力ある話に1時間のところを1.5時間ほどにわたって浸ることができた。質問は自然に生まれてきたし、そもそも質問する必要が無いほど詳細に、そして具体的に話て下さった。1.5時間後、同席した他のメンバーもほっと胸をなでおろした。
そこから時間を見て記事を仕上げていくのだけど、そこで事件は起こった。ベタといえばベタなのだけど、例のデジタル録音機?が機能していなかったのだ。傾聴に集中していたため議事はとっていない。残っているのは横でサポートしてくれたメンバーのキーワードレベルのメモ書きのみ(本当にキーワードしか書いてなかった(^^;))。それと記憶だけが頼りの状態に陥った。
勿論焦った。これどうしよう、と。ただ、絶対にやりたくなかったのは、相手が口にした”言葉”を思い出そうとすることに囚われて、その裏にある本当に伝えたいメッセージを見逃してしまうことだった。(普段の仕事でもいえることだと思うのだけど、目的を見ないで目先のことにだけ囚われてつくられアウトプットというのは本当にひどい。)だから、キーワードを参考に、まず一通り頭の中にある言葉をアウトプットして、そこからは彼が言いたかったことは何かを明確にすることに集中した。彼はこんなことを伝えたかったのではないか、あんなことを伝えたかったのではないか。そうしたメッセージに対する仮説が、彼の言葉を芋づる式に引っ張り出してくれた。そして不思議と彼のメッセージをはずしている気は全くしなかった。自分が(勝手に)彼に共鳴していたからだろうか。最終的には、なぜかどこかで”彼のメッセージはこれだ”と自信を持っている自分がいた。
Reviewしてもらうために、記事のdraftを送る。
返事が帰ってきた。
”ざっと見たけどすごく良くできてる。驚いた。雑誌の取材でもほとんどが書き直しをお願いしているのだけど、本当に驚いた。もうちょっと細かく見たいから少し待って下さい。”
と。勿論まだ手直しする部分はあると自覚してるのだけど、何か相手を、普段よりも深く理解することができていた気がしてそれが嬉しかった。後日、”仕事、間違えてないよね?”と冗談半分でいわれたのだけど、あくまで自分はConsultantでいきたい。
…Consultantの適性は無い、ということ?もしかして…(^^;)
自分でも直した方が良いと思ってはいるのだけど、キモチによってPerformanceが大きく振れてしまう。今回のようにできることもあればその逆もあり…まだまだ甘いと思いつつもおそらく人間誰しもそういうものだとも思う。キモチをおさえて一定のPerformanceを、なんて人間らしくないことを考えず、自分をうまくのせていくための方法を考えていきたい。なにかとひねくれてるけど。

いい気にはなれないかな

今日はTeamの忘年会。1次会、2次会とも銀座。1次会ではいつもどおり必要最小限の幹事を務めて、個性溢れるTeamの面々の話に笑みをこぼしながら2時間をすごす。つくづく魅力的な集団だ。
そして2次会、結局男4人で同じく銀座のBarへ入る。カウンターに一列に座って色々と話をする。その雰囲気とアルコールが手伝ってか、普段聞かない色々な話が出てくる。
その中で、たぶんにアルコールが手伝ってか、色々とPositiveなコメントをもらう。勿論額面どおり受け止めはしないし、そもそも自覚がないのでなんとも言えないのだけど、嬉しい。なので素直に嬉しいですという話をすると、”オレって結構いけるじゃん!と思うとだいたい転ぶんだよな”という話をもらう。経験談も含めて。
そのときになるほどと思いながら考えていたのは、自分は”いけるじゃん!”とかっていうのはなかなか思えないんだろうな、ということ。勿論そう思ってる自分に胡坐を書くつもりも全く無いのだけど、事実、公私にわたって、社内外に渡って優秀な人というのを見てきて、その人たちに触れ、話を聞けば聞くほど自分の至らなさを知ることができるし、自分の理想を具体的に考えれば考えるほど足りないものが見えてくる。どんどん周りの人が素晴らしく見えてくるし、周りから学べることの多さに気付かされる。実ってるかどうかは別にして頭は自然とたれてくるような気がする。
その中で、”オレっていけるじゃん!”と思えることってあんまりないな、と。
そんな人とつながれて、そんな環境に入れることをとても幸せに思うのだけど。
ただ上記幸せにかまけず、これからも成長していきたいと思う。

Challenge!!

気がつくと2006年も残すところ後2週間を切ろうとしている。組織を変えた10月からのやく2ヵ月半は振り返ると短いようで長く感じる。不思議な感覚だ。
2ヵ月半っていう時間だけを考えると、”もう!?”というようにすごく短く感じるのだけど、日々やってきたことを思い返してみると、”まだ!?”という感覚を覚える。これだけのことをやってきてまだ2ヶ月半しか経っていないのかと。
以前同じチームだったメンバーと話すときに、”久しぶりー!”と話しかけると、”いや久しぶりって程時間たってないじゃん”と言われる。よくよく考えると2-3週間前に食事をしていたりする。
忘れっぽいだけなのかもしれない(^^;)と思いつつ時間軸が変わったのかな、とも感じる。
プロジェクト3つに平行して入りながらProposalのサポートをしつつ、社内Projectにも幾つか属している。隙間時間を見つけて本を読みつつ、自分の勉強をしつつ、そして遊びつつ。最近ではPCを再起動する時間が自分の読書の時間になっていたりする。面白いもので忙しいほうが時間の使い方を考えられる。”重要度”×”緊急度”のマトリクスでToDoをわけて~、なんて時間に余裕があるうちは頭でわかっててもやってないことが多い。忙しくなったらもうそうせざるを得ない状況になる。
いろいろとあってPositionも変わりそう。Positionが人を育てるっていう話を聞くのだけど、まさにそのとおりなのかもしれない。いざその状況に身を置いてみると、下のPositionで背伸びをしようと意識していたのとは全く別のプレッシャーを感じる。勿論1発勝負ではないにしてもできなかったらそこまで、というプレッシャー。
ただ、それが嬉しくもある。自分の価値の見せ所というのか何というのか。やるだけやれ!っていう舞台に立たせてもらえた気がするから。おどらにゃそんそん、かなと。失敗に対する怖さをリスクを感じ取るアンテナに変えて、楽しく背伸びしたい。
年の瀬にきて自分をStretchさせるChallengeを手にする。勿論年があけてもその状況は変わらないのだけど、気持ちよく今年を締めくくり、来年を迎えるためにもやるべきこと、自分ができるであろうことはやっていきたいと思う。

最近、仲間が4人くらい集まって勉強会をするようになった。前々からそれぞれ異なる経験を積んでいるのだし、それの共有も含めて定期的に集まって何かしていきたいよね、という話をしていたのだけどひょんなことから遂にスタート。
いざ集まると漠然としつつも、まだ曖昧なところはありつつも、それぞれが何らかの”アツい”意志を持っている。成長するのに必要なものを持っている。自分たちそれぞれが自分で全うしたいMissionや人生の地図を描き、その中でまず今何をするべきなのか?というところからこの4人が集まってやる勉強会のポリシー、そそして今後のAgendaをどうして行くべきか議論する。
決めたポリシーは3つあった。
・ 全員が妥協することなく、オープンに、徹底的に議論を重ねていこう。
・ 積極的にアウトプットして共有していこう/積極的に活用して進化させていこう。
・ それぞれのMissionを忘れず、それに従ってこの場を活用していこう。
勿論これから先変更することもあると思うのだけどまずはこれ。何事にも妥協することなく、そしてオープンに議論(Intellectual Fight)を重ねよう。自分が出せるアウトプットはどんどんしていこう。勉強会をすることを目的化してしまわずに、あくまでそれぞれが描いた自分の人生でCommitするMissionを忘れずそれに従おう、と。
ここに新たな成長の芽が芽生えた気がする。
この芽を育てるのも、枯らしてしまうのも、どれだけ素晴らしい実や花を実らせるのか、それなりのもので終わらせてしまうのかも。全ては自分次第だと思ってる。
中途半端なものにはしたくないし、自分たちの成長を傾きをめいっぱい大きくしたい。外部で受けられる刺激もあるし、周りには素晴らしい出会いが溢れているし、それらの刺激をこのメンバーと共有して、視座を高く、思いいりぶつかっていきたい。