株式市場とM&A

図解 株式市場とM&A
仕事のことを気にせずのんびりできるこの時期、実家へ読みたい本を5冊程度持ち帰ってきている。そしてそろそろ今年一年を振り返ろうかなと思いつつ、今日読んだのがこれ。2時間くらいあれば一読できる内容。投資銀行青春白書と同じく、保田さんが書かれている。
”あなた”と呼ばれる主人公がカフェを起業し成長していく過程で経験する資本政策について、株式分割や他社の買収さらには敵対的買収(?)について簡単な流れや基礎知識を押さえることができる。FinanceにしてもAccountingにしても、本格的に学ぶ中でもしくは学ぶ前に、”具体的に身の回りで考えるとどういうときにこの知識やスキルは使えるんだろ?”っていうのを忘れずに実感を持って学習したい、おカネ周りの実経験を持たない人にはいい内容だと思う。物語の流れ自体もなかなか良い(最後すきです)。
ここの知識についてはGMSで身に付けていたと思うのだけど、この本を読んでいて改めて考えるのは学習の仕方について。ケーススタディと自分の当事者意識の重要性についてだ。結論から言うと、何かを学び始めるときに、その分野において経験がない場合は、わかりやすい、かつ自分が入り込んで主人公と重なって話を進めていける物語(ケース)から始め、その後その疑似体験を中心に各シーンで必要になる専門的な知識の細部を学習していくのがいい。その中で自分の目的意識と活用シーンが具体的に描けている人はそのシミュレーションの中で細部を学習していけばいい。
なんでこう思ったのか自分で考えてみたのだけどおそらく”ゴールを具体的に、正しく描き、それを維持しながら学習に臨むことができる”からだろう。
一番避けたいのは、例えば漠然とFinanceの知識が必要だと思いたち、やる気をもって”やるからには基礎から体系的に身に付けたい!”と有名MBAのテキストとして採用されているような書籍を購入し、1ページ目からかじりついて30ページ目あたりでおなかいっぱいになってしまうケースだ。
ケーススタディは上記のような事態を確実に回避する。ケースの主人公にとっては具体的な目的があるのかが明確になっている。1ページ目からかじりついてたら目的に答えるにはあまりに非効率的だと気づくことができる。また目的に答えることがゴールだというように、その背景も含めてゴールを具体的に正しく把握することができる。また、物語の流れをきらないために、登場するレクチャーというか具体的に知識を教える部分は必要最小限のレベル・スコープにおそらく絞られているので、目的意識を維持しながら物語を進めていくことができる。
これからも読みやすく流れをつかめるソースと、そのここの流れを詳細に教えてくれるソースを組み合わせて知識を吸収していくことができればと思う。
#もう1つ感じたことがあった。おそらく”図解”と言うほど図は使われていない。

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